ふたりの総長〜恋を知る〜

「大丈夫か?」



俺は黒崎の前にしゃがんで、口を塞いでるタオル、手足を縛っているロープを解いた。


縛られていた手にはくっきりとロープの痕がついていた。
烏間もっと殴っとけばよかった。
黒崎にこんな痛々しい痕つけやがって。



「・・・なんで・・・ここにいるの・・・」



自由になった黒崎はロープの痕のついている手首を、反対側の手でさすりながら聞いてきた。



「お前が捕まったって写真が送られてきて心配になったから。」



「心配・・・?あたしの嫌いなんでしょ?だったら・・・だったら心配なんて・・・」



今にも零れそうな涙を浮かべ、俺を睨むように見てくる黒崎。
俺はその表情と問いかけに、言葉に詰まった。




「俺は・・・」



俺が口を開いたそのとき、




「「「凛夏!!」」」



倉庫に誰かが入ってきた。