ふたりの総長〜恋を知る〜

「あれぇ~もしかして怖いの?告白して振られるのが怖いんだ?」



口に手を当ててなぜかオネェ混じりの声で話し出した弘。
そして小声でとどめの一言。



「天下の総長様が、告白ごときでびびってんだ?」



ニヤリと上がった口角に俺は苛立ちを覚えた。



「びびってねぇよ。」



俺はそれだけ言うと鞄を手に取った。



「行くんだ?」



「待たせんのも可哀想だからな。」



「ほんと、素直じゃねぇな。」




弘の嫌味を背に俺は教室を後にした。