「本当は石山のこと今も好きなんだろ。」


「何言って・・・」


あたしは思わず悠基から目を逸らした。



「また傷つくのが怖いから自分の気持ちに嘘ついてんだろ!」


「嘘なんかついてな・・」



「じゃあ俺の目を見て言えよ。じゃあ何でそんな不安そうな顔してんだよ!」



「っ!!」



何も言えなかった。
本当は石山君が事故に遭ったって聞いて胸が騒ぎ出した。
石山君は本当に無事なのか。
怪我の状態はどうなのか。
本当は気になって仕方がない。




だけどあたしは石山君のことは好きじゃないんだ。
それなのに会いに行く必要なんかない。