ふたりの総長〜恋を知る〜

──客観的視点──


「自己紹介もまだでしたね。」


4人が座ると要は口を開いた。



「俺は石山要。そして妻のさくらです。」


「俺は黒崎慎。こっちは妻の凛です。」


「うすうす気づいているとは思いますが、ここは石山組。俺は石山組、現組長です。今回は組関係の問題に娘さんを巻き込んでしまったみたいで、本当にすいませんでした。」


そう言って頭を下げる要に合わせ、


「すいませんでした。」


さくらも頭を下げる。



「謝らないで下さい。逆にこっちは感謝しているんです。娘を助けてくれて。ありがとうございました。」


「ありがとうございました。」


慎も凛も同じように頭を下げた。