ふたりの総長〜恋を知る〜

「いぶき、お前は凛夏さんの怪我の手当てをしてあげろ。」


家に着くと親父はそれだけ言って、黒崎の両親と共に奥の座敷に行った。



俺の家へ初めて来た黒崎一家は俺の家を見て驚きの表情をしていた。
まぁ、驚くのも無理ないか。


他の家と比べ物にならないくらいデカイからな。
普通の二階建ての一軒家、１０軒分は軽くあるんじゃねぇかな？
俺ん家の敷地。


弘も初めて来た時は驚いてたっけ？


『どんだけでけーんだよ!!』


って。



俺はそんなことを思い出しながら黒崎を俺の部屋まで運んだ。
もちろんお姫様抱っこで。
２回目だからか、黒崎は最初っからおとなしかった。



「じゃ、俺はお邪魔なんで帰るわ!」


そう言って弘は俺の部屋から自分の荷物を取って帰っていった。