「「宣誓、私たち生徒一同は、勉学と部活動を全力で行い、何事にも全力で行い、学校生活を楽しみ、友と支え合いながら過ごすことを誓います」」
「生徒代表、聖鐘院 真人」
「生徒代表、聖鐘院 桜」
パチパチと拍手が起こり、俺たちは校長先生に一礼しその場をはなた。席に戻る途中、周りから「同じ苗字?」「双子?」「あの二人レベル高くない?」「かっこいいよね」とか言う話がちょくちょく耳に入ってくる。気にするほどでもない。ちなみに俺と桜は一応双子の兄妹ではない。というかわからないと言った方が正しいか。俺たちは親に捨てられた子共だからな。産まれて間もなく捨てられ、孤児院の人に拾われた。だから名前も孤児院の人につけてもらい苗字は孤児院の名前からきている。ある意味では本当の名前ではない。でも、俺自身は名前に不満があるわけでもなく、気にしていない。
「なかなかうまくいったよね。お兄ちゃん。」
「そう呼ぶな桜。実質兄妹でもないんだから名前で呼んでくれ。」
「了解ですよ~。真人」
まぁ別に兄と呼んでもいいんだが、学校ではなんとなく呼んで欲しくはない。本当の兄妹のように育てられたから仕方がないことなのだがな。
とにかくこれから高校生活が始まる。寮生活で、始めて孤児院以外での生活が始まり、結構楽しみにしている。少し寂しいところもあるけど、大丈夫だろう。人見知りの俺には桜が同じクラスで助かった。クラスの雰囲気に早めに馴染むことができそうだし。
「これをもって入学式を終える。高校生活が充実するようにみんなで頑張って行きましょう。」
と副校長が閉め、入学式が終わった。ここからクラスごとに移動し、自分達の教室へ向かう。教室へ着いたら委員会、クラスの係り、学級委員、等の決め事をして解散になる。まだ周りの人たちがどんな人なのかわからないのに決め事をするのは大変な気がする。
・・・・・俺は同じクラスの人の名前を覚えられるかどうか心配だ。


