「え?あ、ご、ごめん!」

我に帰った委員長は完全に飛び跳ねて俺から離れた。

自由を取り戻した俺は体勢を立て直し、座り直すと、また委員長は耳をつけてきた。

しかし、通話も委員長とも話しにくくなってしまい、どうしようか悩んでいたときだ。

月歌『遅れてだけど月歌です。委員長。それで黒星の彼女さんですか?』

なんてことを言いだすんだ月歌!?と心の中で叫び、反論しようとしたら、

「そそそ、そんなわけないでしょ!?今日まともに話したばっかだよ?ね?」

「あ、ああ。ただの委員長だから」

先に反応するのが、委員長だとは思わなかったが、とにかく応答した。しかし何故だろうか。彼女は俺を怒鳴る。

「ただのって何よ!ただのって!」

「そこ怒るところか!?」

「なんか意味はないけどいらっときた!スコーンがおいしく作れるからって生意気なー!」

「意味ないのか!?しかもここでスコーンの話し持ってくるのか!?」

「べ、別においしく作れるからって羨ましくなんかないんだからねっ!」

「まさかのツンデレ~!キャラがつかめないぞ!?」