短編集

「だって他の奴等は同情するか慰めてくるんだぜ?逆に傷つくってのに。でもお前は何も言わず普通に流してくれたじゃん?だから」

「そう。」

同情や慰めは不用意にやると相手を傷つけるんだ。

私は他人にそんな感情もてるのかな?

「お前名前は?」

「黒咲 依紗那。」

「依紗那か。これからよろしくな」

「うん。」


これでまた私に友達ができたらしい。

クラスの人気者、暁君という友達が。


     ★



「学級委員長に推薦された、一條 暁です。みなさんよろしく」

朝練の後の授業は特にちゃんとした教科はなく、係決めとかそんな感じ。

で今暁君は学級委員長に推薦され、委員長になった。

「では、暁さん副委員長を女子の中から決めてください」

先生がそういった。

この学校のルールとして委員長と副委員長は異性じゃないといけない。

どーでもいいけど。

「じゃぁ黒咲 依紗那さんで」

どーでもよくなかった。

「え?」

悩まなかったよ今。

そんな素振りすら見せなかった。