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バスに揺られ数10分。水族館に到着。ここの水族館は規模は小さいが、ショーや珍しい魚たちなどがいて結構有名なところだ。
日曜日ということもあって結構やはり混んでいる。つまりまた人混みである。
「やっぱ混んでるなー」
「入り口付近はお土産屋があったりしてるからだろ」
「でもそういうのって普通帰りに買うものじゃない?」
「まぁそうだけど」
「とにかく中に入ろうぜ。外にいてもしかたないだろ」
暁君の一言でみんな動き始める。
御幸君は桜さんの乗った車椅子を押しながら楽しそうにはなしていて、桜さんはそれを少し迷惑そうにしながらも嬉しそうに笑っていた。
その数歩後ろに暁君がいて、暁君はその光景を微笑みながら見守っている。
一番後ろにいる私はというと遊園地の時みたく、自然と暁君の手を握って歩いていた。
水族館の中にはいると、周りの風景は透き通った蒼で照らされていて、海の中を歩いているようだった。
壁や丸い柱に見立てた水槽の中には何種類もの魚が水の中を滑るように優雅に泳いだり、また軍隊のように一寸の狂いもない団体行動をし、巨大の生き物の如く泳いでいた。