すると男の子が
『このお兄ちゃんがね、
一緒に居てくれたんだ!
アイスクリームも買ってくれて
…ありがとうお兄ちゃん!』
あ、日高くんが笑った。
あの 可愛い笑顔で。
『この子、強いっすね!
泣かずに待ってましたよ!
褒めてあげて下さいね!』
日高くんはお母さんに向かって
そう言った。
え…?
さっき、男の子泣いてたよね?
『海、泣かなかったの?
えらいじゃん!』
お母さんは男の子の頭を
よしよしする。
男の子は 少し戸惑った顔。
すると 日高くんが
『泣かなかったよな?』
と、合図のような笑みでそう言った。
男の子に それが伝わったのか
『うん!』
と、言った。
ああ、わざと嘘ついたんだ。
日高くんの 優しい嘘だ。
なんだかあたしは
心がほっこりした。
