彼は、部屋に
来なくなった。



動けない私は
ベッドに寝たきりの
二ヶ月前と同じ
生活をしていた。





―――――気持ち悪い。




布団に残った彼の香りが
あの時を思い出させて
そのたびに吐き気が
私を襲っていた。




「 うっ…… 」




寝返りをうったら
傷がひどく痛んだ。