「 そ、れ・・・ 」 ”それ”はあまりにも 大きくて、深くて 私は思わず目を逸らした。 ふっと小さく笑って 一輝は上着を羽織った。 「 自分で必死に手当てしたんだけど やっぱ人と違って難しいんだよね 」 悲しそうに、眉を下げて笑う。 涙が出てしまいそうになるのを 下唇を噛んで堪えた。 筋肉のついた肩に 大きな傷痕。 肩から肘まである 大きな傷は 赤く腫れ上がっていた。