一輝は目を見開いた。 それこそ、言葉を見失っていた。 携帯を買ってから 家から出ていないのもあって メモリの中には両親の 番号しか入っていない。 頼れる友達なんていなくて 追い出されたような私は お母さんにも頼れなかった。 ”友達いない” 親のことは話さずに 一輝にはそれだけを言った。 一輝は私の頬に手をあてて 「 じゃあ、ツバサちゃんの携帯 ちょっといじっておく 」 「 え? 」 「 ”お父さん”のところに俺の 番号いれておくから動けるように なったらかけてきて 」