屋上のフェンスに指を絡めて 知らない町の景色を見渡す。 「 ・・・・私の家 」 私が知らないと、目を瞑っていた景色。 その知らない景色の中に、飛び出した あの家がある。 息苦しい。 頭が痛い。 ─────────知らない。 それだけで、救われる気がした。