起き上がるときと 同じように、体勢を かえるときの痛みは 酷かった。 うつ伏せのまま、 顔を男の方に向けて キッと睨むと ”おーこわっ”なんて バカにされてもっと腹が立った。 「 保健委員って言っても サボってたのにさー 怪我の手当て押し付けられてんだよ 」 持ってきた袋の中から 包帯や塗り薬を出してきて 私の上に跨った。 「 これ、龍の? 」 私の格好を見て、小さく笑ったけど 私だって今知った。 ───────だぼだぼの、黒のスウェット。 しかも、上だけだった。