嫌な汗をかいた。 着替えたくなったけど 見渡す限り、この部屋に 私の荷物はない。 「 ・・・・はぁ 」 時間すら、わからない。 手足が自由なだけ 逃げようと思えば 逃げられるのかも しれないけど、 起き上がることすら 今の私にはできなかった。 ────────コツ、コツ・・ 天井を眺めていた私は 視線を窓に向けた。 カーテンが閉まっていて 外は見えないけど 確かに、壁を1枚挟んで そこに誰かがいる。 妙な緊張で心臓がうるさくて 胸に手をあてた。