「 これは、俺の独り言だから
できれば聞き流してほしい 」
「 優斗さん・・ 」
「 美優ちゃんを困惑させるだけの
酷い話だから、辛かったら
耳を塞いだっていい 」
私を、困惑させるだけの話。
暗くて優斗さんは見えないけど
手を握られているから
そこに居ることは確認できる。
「 聞かせて、ください・・ 」
握られた手を、強く握り返すと
優斗さんの手から少し力が
抜けた気がした。
「 4ヶ月前、ある人が診療所に来て
受付もしないで診察室に飛び込んできた。
”俺、一目惚れした”ってそれだけ言って
俺の白衣のポケットから部屋の鍵を盗って
そのまま診療所を出て行ったんだ 」

