「 医者の息子だから髪はな 」


「 ・・・髪”は”? 」





私の腰に回していた腕を
すっ、と離して少し早足で
私より前を歩き出した一輝が
駐車場の入り口の前で立ち止まって
振り返った。








「 優斗は俺らの前にここらへんを
  シメてた先輩 」





”ちなみに喧嘩はトップ”
巷で一番と呼ばれる男が口にする
”トップ”は軽いものじゃない気がして
向き直って歩き出した一輝を
追う足が少し重たく感じた。






衝撃の事実に表情を歪めながら
一輝を追っていると、







「 ・・・あれ? 」





いつの間にか、一輝を見失ってた。