「 起きたー? 」 「 うん、おは・・ 」 ソファに深く腰掛けて 新聞を広げていた彼が ”うん、おはよー”って 私のほうに振り返る。 「 ・・・ 」 「 ご飯いらない? 」 「 ・・・え 」 これ、夢? 「 かず、き・・? 」 居るはずの優斗さんがいなくて 何で一輝が当たり前みたいに いるんだろう。 いい夢を見てるんだと思って 頬を少し強く抓ったら、 痛くて痛くて涙で視界がぼやけた。