”女を、助けてやってほしい”








生まれて初めて、ソイツに
頼まれたことだった。
プライドが高いのか、何でも
自分一人でこなそうとするバカは
受話器越しに短いため息をついて、







”俺じゃ、もうだめだから”







そう弱音を吐いて、一方的に
電話は切られた。