「 償いって、何の…? 」



長い沈黙の間
一輝は私から手を離し
私に背を向けて座った。




“聞きたい”
言い出したのは私。




龍一に面と向かって
聞けなかったのに
優しい彼を傷つけてまで
何を聞きたいんだろう。




私はどんな答えを、
過去を期待してるの?




「 後悔しないなら、話してやる 」




そんなことを考えていたら背を向けたまま、
一輝が口を開いた。