「 大丈夫か? 」




口を塞がれていたせいで
呼吸がうまくできなくて
彼は口から手を放すと
心配そうに顔を
覗きこんできた。




「 ……ん 」




大きすぎる
疎外感に私の心が
声をあげた気がした。




止まらない涙が
その証なのか、
彼が部屋を出ていってからもしばらく止まらなかった。