しばらくして 一輝はタオルと洗面器を 持って戻ってきた。 床に洗面器を置いて タオルをお湯に浸すと ゆっくり私の体を 起こして、布団を剥いだ。 「 熱い? 」 首に触れたタオルは 丁度いい温度で 首を横に振ると 一輝は小さく笑って それから黙々と私の 身体を拭いてくれた。 彼の臭いが染みついた 布団から何度か出ようと したときに、身体中に 赤い“印”がいくつも あった。 2日経った今でも “それ”は消えてない。