そっと開くと 私の目から大粒の涙がこぼれた。 そうだ。 私をあゆちゃんと呼ぶのは つばさ君だけだ。 この字は、つばさ君の字だ。 間違いない。 初恋の『つばさ君』からのメッセージ… 私はそのカードを持って、お母さんのいる台所へ走った。 お母さんの胸で泣いた。 くじらのぬいぐるみは 当たらなかった。 でも、形に残るものがあった。