水泳教室専用のバスは居心地が悪かった。 私は、その中で一番年上。 なのに、いつも一番小さくなっていた。 友達もいないし、バスの中はいつも寝たフリをしてたんだ。 受付に、つばさ君を見つけても声もかけられない私。 低学年の女の子は、つばさ君を見つけると嬉しそうに話しかける。 「つばさ君!!へんな髪型~!」 「つばさ君、女の子みたい!」 つばさ君は、ある時はゴムでちょんまげのように前髪をくくってみたり、タオルで頭を巻いてみたり… 会うたびに、いろんなつばさ君を見せてくれた。