「あ、今、素が出そうになったでしょ?」
「なんの話かなぁ?」


ぐいぃっと強めに私の足を和泉が踏み込んだ。
「いっっ‼」

やめろってこと…ね。
私達のやり取りにぽかんとお母さんと宗一さんがしているのを気まずく思ってか、和泉は、


「…ごちそうさまでした。
ご飯すごい美味しかったです。…先にお風呂頂きます」


足早にその場を去ってしまった。

「咲さん。」
「はい?」

宗一さんがニコニコ笑いながら、私に話しかける。

「ハルとは仲良くやれているかな?」

突然の言葉に、は?と私は宗一さんを見返した。