本と私と魔法使い

着くと、【閉館】の看板が扉にかかっている。

「いるかなぁ…?」

試しに扉を押してみるが、鍵がかかっているらしい。

「どうしたんだ?」

「わっ…‼和泉‼」

後ろから急に和泉に話しかけらられ、私は飛び退いた。

「何か用か?」

「あんたにね」

和泉から私はついっと目をそらした。あの時から、普通に会話できてるのに、変な感じ。…距離が遠い。…寂しいなんて感じる私は、おかしいのかな?

鍵を開け、和泉は奥の部屋へ進んで行く。