「アイリス、お前、何歳?」

ふと気になり、真面目な顔で俺が聞くと、冷たい目で、

「聞きたいんですの?」

と凍るような声で逆に聞いてくる。

「いや…別に。」

「…ちゃんと数えてませんから、正確には分かりませんけれど、800前後だと思います。ね?まだまだ若いんですの。」


…十分、年増じゃねぇか。
8世紀近く生きててよく言うな…と呆れていると、さっきより怖い顔で、


「なんですの?」
と聞いてくる。

俺は完璧な笑顔で、なんでも、と返す。