「……陽生、本当に大丈夫?」


「大丈夫だって。それに、俺男だし。
とにかく、瑠璃が怪我しないでよかった。」




なんでそんな事言うの……?



視界がだんだんぼやけてくる。


「……っ、はる…き。」


「泣くなって。怖かったんだろ?」


「…うん。」



怖いのは、花瓶の事だけじゃない。



一番怖いのは、メールと電話。


あれから、何回も鳴っているけど全部見ていない。



「……ごめんなさい。」


「わかったから。ほら、家着いたぞ。今日は、早く休め。」


陽生は、私を送ると

自分の家へ帰った。