教室に入ると、ほとんどの人が来ていた。

「おーっす。あれ、姫は?」


「風邪だって。てか、日向来るの早くね?」


「ばーか、お前が遅いんだよ。」


日向に言われて気づく。


時計は、遅刻ギリギリの時刻を指し示していた。


「本当だ……。」


「なんで風邪引いたのかなぁ?お見舞い行こうかな~?」


「お前が行くと余計悪化する。」


日向は、俺たちのことをちゃんと知っている。


もちろん相川も。



「俺行きたい~!」


「ダメ。」



その後も、日向の『行きたい』は続いた。