そして、放課後………。



「ねぇ、陽生いっしょに帰ろ?」


梨央ちゃんからのお誘い。



ちらっと陽生と目が合う。


でも、すぐに逸らされて……。


「いいよ。帰ろっか、梨央。」


えっ………。



私は、自分の耳を疑った。


「あっ、瑠璃ちゃんアドレス交換して。」


そう言われたから、携帯を出そうとした。


だけど、その動作は陽生によって遮られる。


「瑠璃のは、俺が教えるから。早く帰るぞ、梨央。」



「は~い。じゃあ、ばいばーい♪」


っ!!


私は、バイバイも言えなかった。