眩しいっ。


顔をあげると、陽生が懐中電灯を持っていた。



その光景にまた、涙が溢れてきた。



「遅いっ。バカ陽………。」


最後まで言おうとしたら、

言えなかった。



だって、陽生が抱き締めるから。



「ごめん、遅くなって。」



「ホントだ、よ……。」



なぜか陽生の体温が心地よくて。




雷の恐怖を消してくれるようだった。