懐中電灯は……。


机の上を手探りで探す。




そうだっ。

瑠璃に止められて取りに行けなかったんだ。




どうすっかな。




近くに置いてある携帯を開く。


真っ暗な部屋を携帯の明かりが、不気味に照らす。


「瑠璃、俺懐中電灯とりに行かないと。」



「じゃ、あ、待ってるからっ!」


それだけ言うとまた、顔を隠す。



多分、泣き顔を見られたくないんだろう。



「すぐとってくるからな。」


それだけ言って急いで懐中電灯を取りにいった。