「おい、支配人呼べ。」


「はははいっ。少々お待ちください。」



支配人がくる時間でさえも、とても遅く感じた。


「私が支配人ですが…………は、陽生様っ!」



「ここに瑠璃がいるんだ。部屋教えてくれ。」


「すぐに、調べます。」



早くしてくれ。


瑠璃、無事でいてくれよ……



「陽生様、1059室です!」




エレベーターなんか待ってられない。


俺は階段を駆け上がった。




「はぁはぁ………」


いくら現役バスケ部と言っても、

十階まで登るのはきつかった。



1059は……



あった!



「……ゃあっ!」



中から瑠璃の声が聞こえた。