さっきまで、アスファルトの地面だったのに



今は、

黒い視界と


陽生の匂い




「泣きたきゃ泣け」



「……う…ん。」



声を出さないように


涙だけ流した



その様子を、黙って未海たちは見ていた



「…っみんなごめんね?…もう、大丈夫だから!」


心配かけないように、なるべく笑顔で。



「じゃあ、蒼くんのお見舞みんなで行かない?」



未海が提案する