長い格闘の末、手元には2着の服が。



決まったところで、陽生が戻ってきた。


「ねぇ、どっちがいいと思う?」



私は、服を交互にあてて陽生に尋ねる。


「……ん~、どっちもダメ!」


「…ええっ!!?」


「だって瑠璃ってさ、こういう服ばっかじゃん。」


私が持っていた服を見ながら言う。


「確かにそうだけど。じゃあ、どういうのがいい訳?」


すると陽生は、『待ってました!』と言わんばかりの表情を浮かばせた。