「病気なんかに負けないでください
私に、父の仇を取らせてください」

まっすぐに彼を見据える
彼は驚いた顔を見せてから
優しく微笑むと

「有難う」

そう一言だけ言って
悠輝を抱きしめた



あぁ
神様

本当にいるのなら
どうか私から
この人を奪わないでください


一筋の涙が
二人の頬を伝った