陰陽師というのは
実に厄介な仕事だと思う。
家に妖怪やら幽霊やらがわんさか来るのだ。
いい加減嫌になるってもんだ。
「お願いがあって参りました。」
これで本日10人目の訪問者だ。
「で、何の用だ?」
「あの女を……あの女を滅してください…!!」
……本日10回目の依頼
「あの女のせいで……!!隼人がっ……!!」
隼人というのは、恋人なのだろう。
へびの物ノ怪の顔は怒りで酷く歪んでいた。
「頼まれた依頼はしっかりやる…が、お前もしっかり気をもて。そうしないと、自我を持たない化けもんになっちまうぞ。」

