……きっと、しているんだろう
あの闇の中にいる間に、私の頭はどうにかなってしまったのだ。
あんなところにいれば、誰だって壊れてしまう。
「……わかりました」
『あの人』はにっこりと笑った。
「さあ、早くここから出よう。ここは死臭くさい。」
あぁ、やっとここから出られる。
ずっと開くことのなかった扉が開いている。
その扉から差し込めた光が眩しくて、目を細めた。
光が自分の身体を包んでいる。
それがとても嬉しかった。
私は小さく笑ってこう呟いた。
「……game start」
この笑いが、喜びからなのか、狂気からなのか、それは私には分からなかった。

