「もえちん!早く消して!」



「そーだよ、センセ!ロウソク消えちゃ…あっ!」



「ああーー!!もえちんが早く“ふー”ってしないから消えちゃったじゃん!!」



「………」



「姫!マッチ、マッチ!」



「はーい!」



「さーんきゅ!」



「「はい。どうぞ!」」



「………はぁ…」



そして再びロウソクに火を付け、ニコニコと期待するような瞳を浮かべる二人から目を逸らし、小さく溜め息をついた僕は、彼女の作ってくれた、なんとも毒々しい色をしたカクテルを一気に飲み干すと、約4時間前のことを思い出しながら本日最大級の溜め息をついた。



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