「ちょっ、もえちん!俺さ、マジ心配してたんだよ、もえちんのこと!」
「笑ってたの間違いだろ!!」
「んな訳ないじゃん!!真面目で真っ直ぐ、しかも押しに弱くて要領悪くて不器用なもえちんのことだからさ、どーせ嫁に悪いとか思って引き止めることもせず何もかも言いなり。でも独りになった瞬間、ウダウダあれやかれや考えて…後悔して…最悪自殺とか、そう思ったから昨日電話したの!」
「あっ…」
「でも、意外と元気っつーか、吹っ切れてるっつーか。茶化したのは悪かったと思うけど、本当にホッとしてんだよ、俺は」
「………」
そんなふうに思ってくれてた神谷にビックリ…というか、なんというか。
“意外だ”
そう思った僕は、神谷の頭の上にポンッと雑誌を置いたまま大きく目を見開いた。
「笑ってたの間違いだろ!!」
「んな訳ないじゃん!!真面目で真っ直ぐ、しかも押しに弱くて要領悪くて不器用なもえちんのことだからさ、どーせ嫁に悪いとか思って引き止めることもせず何もかも言いなり。でも独りになった瞬間、ウダウダあれやかれや考えて…後悔して…最悪自殺とか、そう思ったから昨日電話したの!」
「あっ…」
「でも、意外と元気っつーか、吹っ切れてるっつーか。茶化したのは悪かったと思うけど、本当にホッとしてんだよ、俺は」
「………」
そんなふうに思ってくれてた神谷にビックリ…というか、なんというか。
“意外だ”
そう思った僕は、神谷の頭の上にポンッと雑誌を置いたまま大きく目を見開いた。

