愛してる?...たぶん。

膝に頭を乗せクスクスと笑う彼女。そんな彼女目の前に、僕はなんとも言えない渋い顔しか出来ない。



あれで恋に落ちたと言われても、喜ぶべきか、情けないと言うべきか……なんか微妙だ。



でもそれが彼女の恋の話なのだから、僕はそれを否定することは出来ない。てか、そんな昔から彼女に好意を寄せられてたなんて……全然気付かなかった。



「でね、そこからセンセのとこに通って、部活にもお邪魔して、ほんっと毎日がすっごく楽しくてキラキラ~っしてて!」



「そっか」



「そーなの。でも、ね、」




「ん?」



「あたし、知っちゃったんだよね。勝手にここに入った時。そこの窓から、見ちゃったんだよ、ね。裏門のとこでセンセと彼女が楽しそうに喋ってるところ」



「え?」



「でね、その時、楽しいだけが恋じゃないって。ツラくて悲しくて切なくて…もう、どうすればいいかわかんないのも恋だって。あたし、全部センセに教えて貰ったの」