愛してる?...たぶん。

「ほんと、よくやるよねー」



「ですねぇ」



「浅野もあの調子だし、今日はもう練習出来そうにないねー」



「あー…」



なかなか距離の縮まらない鬼ごっこをする2人を見下ろしながら、呑気にスポーツドリンクを飲む和久井。



ケラケラと笑っているが、和久井を目の前に居たたまれない気持ちになるのは、練習を中断させた原因の全てが僕…と、神谷にあるから。



「………あの、和久井?」



「ん?」



「……ごめん」



ポツリと呟いた僕は、キョトンとする和久井を真っ直ぐ見つめながら、もう一度、今度は頭を下げながら謝った。