チュンチュンチュン・・・






やけにのどかな雀の声で目覚める。ふと横を見ると・・・太刀があった。
やはり、昨日のことは夢ではなかったか・・・。
改めて太刀を持ってみると非常に重量があり、すぐに床に下した。

僕が一階に下りると、雪華がいた。


雪華「おはよう、神門。いい天気だな」

神門「あーそうだな。春爛漫って感じ・・・」


僕はそう言い、欠伸をした。

母「なんか良いわね~。もうひとり子供が増えたみたい。ずっと神門しか育てて来なかったから、女の子がいると気分が晴れるわ」

母さんは笑いながら味噌汁を持って来た。

雪華「いただきます」


雪華は手を合わせ、箸を持ち、豆腐をつまんで口に入れた。

上品に食べるなー・・・。

雪華「神門、冷めるzp」

神門「お、おう」

雪華の一連の動作に惚れ惚れしてしまっていた・・・。

・・・雪女とは、人間から見て魅力的に映るものなのだろうか。

白い肌は光を反射して綺麗に輝いて、まるで絹のようで。銀の髪に紅い瞳はよく映える。
口元は雪のように血の気が無いのだが、薄い紅は乗っていて・・・・・・。人間の男子からしてみれば、これは美人で魅力的に映るだろう。


僕はそう思いながら味噌汁を啜った。


コンコン


母「あら、こんな朝早くに誰かしら?」

母さんは叩かれた扉を開く。
見ると近所のママ友の人だった。

母「あー、奥様。こんな朝早くにどうなさったんですか?」

近所のママ「実はね、・・・んーまぁ、食事時に言うことでもないのだろうけど。あそこの角の家の・・・男の子いるじゃない?あの子が急に高熱を出して、亡くなってしまったらしいのよ。今日通夜だから、早めに伝えておこうと思って」

男の子・・・?!あそこの角の家って、まさか・・・。

神門「すみません!晴朗が亡くなったって・・・ほんとなんですか?!」

僕は近所のママ友さんに詰め寄るほど接近した。

近所のママ「え・・・ええ。急に亡くなったみたいで、私も驚いているの」

神門「そうですか・・・」

雪華は僕を見て尋ねた。

雪華「亡くなられた男の子を知ってるのか?」

神門「ん、・・・一応な」


母さんはそのあとはその話ではなく、世間話をママ友と始めた。