絡新婦が発した言葉。“雪女”。
僕は銀髪娘を凝視する。
神門「お、おい。そうなのか?お前、雪女なのか・・・?」
僕は銀髪娘に恐々と話しかける。銀髪娘は振り返った。
その顔は少し、悲しげだった。
銀髪娘「・・・・・・怖いだろう?・・・怖がらせてしまって申し訳ない」
再び絡新婦の方を向いた銀髪娘。
雪華「そうだ、絡新婦。私は雪女。名前を“雪華”と申す」
凛とした声で絡新婦に言い放つ。
絡新婦「なぜ、江戸に雪女がいるんだあぁ?!?!だって、だって、雪女は東北にいるんじゃないのか?!?!」
雪華「元々は東北にいた。だが、最近江戸で人間に迷惑をかける妖怪が多くいるとあのお方が嘆いておられた。あのお方の命を受け、私は人間に迷惑をかける妖怪駆除をしに来た。もちろんお前もその妖怪の一人。 私はお前を駆除する意義がある。
正直、迷惑な話だ。このクズ妖怪が」
絡新婦「ああん?なるほどぉ・・・どっちみち殺されるのか・・・・・・。だったら、意地でも雪女を倒してやるよ!!お前を殺して、もっと人間の生き血を吸う!!」
雪華「神門、下がれ」
僕は屋根の端まで逃げる。
絡新婦「ぐおっりゃあああ!!!」
絡新婦は銀髪娘・・・雪華に襲い掛かった。
雪華はその突進を腕二本で食い止めた。絡新婦は瓦を散らかしながら雪華に体当たりする。
雪華は見事にそれをかわす。


