ちっくしょう!!
僕は無駄な抵抗ともいえる、今まで生きてきた中で、最大値の力を拳に込め、絡新婦の腹へパンチを繰り出した。
こんな攻撃が効くのか・・・?
僕は頭に疑問符の?が浮かんだまま、腹を殴る。
釛「うがッ・・・・・・」
鈍い声、苦しさがわかる吐息のスピード。
僕は顔を上げると、絡新婦は腹を押さえて、悶えていた。顔も苦悶の表情を浮かべている。
無惨にも開かれた口から唾液か胃液か、わからない液が出ていた。そうとう深く入ったのだろう。粘り気のある液体が僕の拳に垂れる。
僕はこのチャンスに、全力スピードで逃亡した。
火事場の馬鹿力とはこういうことを言うのだろう。
とにかく家へ向かって走った。
すぐ家に着き、勢いよく扉を開け、閉める。
家の中だと、不安だ。
神門「母さん!!早く逃げ・・・」
机の上に残されたメモ書き。
母「イカ飯セールス中!八百屋出かけてくる」
との置き手紙。


