強すぎる・・・?それってどういう・・・
泰山王「ここでは彼女は来ない・・・。さあ、もう帰ろう。皆待ってるから」
優しく抱きしめられ、僕はフワリとした感覚に包まれた。
その瞬間、僕の体は光に包まれたのであった。
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雪華「神門が・・・上がってこない・・・!?」
黄梅「も、もしかして・・・死んだとかじゃ、ない・・・よね・・・?」
雪華と黄梅は沼を覗き込む。
能上「おやおや、神門くんはもう息絶えてしまったのでしょうかね」
能上は微笑みながら水面を見下げる。黄梅は能上をキッと睨みつけると、能上はオヤオヤと馬鹿にしたような困った顔をした。
雀陽「まあ、いいでしょう・・・彼が死んだところでどうってことはありませんしね・・・クフフ」
助吉「さっすがす兄者~!完璧だぜ!」
雀陽「ふふ・・・そしてあわよくば、冥界をも手中に治めてやる・・・あの、閻魔だのいう偉そうな奴をぶちのめす!!うひょおおお!!!!」
能上「雀陽さまならできます!間違いございません!!」
雪華「いま・・・なんて言った・・・?」
雪華からブラックなオーラな立ち込める。
雪華「閻魔王様のことを悪くいうやつは誰であろうと許さぬぞ」
雀陽「はいはい。さすが閻魔の側近の雪女さんだこと」
雪華「な、知っているのか・・・!?」
雀陽「当たり前ですよ。我々妖怪の中では貴方のことを知らない人はいませんよ・・・。まず、貴方を我が手中に治めたかったのですが・・・もう今となっては不要。貴方の力を上回る黒龍の力があれば、あんな冥界ごときイチコロですよ!!イチコロ!!!!」
雀陽は高々に笑った。
??「ふーん。冥界ごとき?偉そうなこと言うんだねー」
雀陽の耳元でささやかれる、ほわーっとしたテノールボイス。
雀陽「だ、誰だ!?」
泰山王「あははー。すっごい生意気な口ぶりだねー。所詮、君らなんて天邪鬼・・・。力じゃ敵わないよね??」
神門「た、泰山王さん・・・」
お姫様抱っこの形で抱かれている僕は、至近距離から見る泰山王さんの横顔を眺めていた。


