大江戸妖怪物語


―――――・・・


「早く雪華戻って来ないかなーー?」

時計を見ると七時二十五分。まだかなー・・・。

「神門!家に戻るぞ!」

「あ、雪華おかえりって、いてててててててて!!!!!!!」

雪華に耳を掴まれる。

「な、何?なんか癪に障った?!?!」

「お前に対しての怒りは毛頭ない!大変なことがわかってしまった」

僕と雪華は跳躍力を生かし、家に帰る。そして雪華はあの箱を持ち出した。

「その箱、眸の?なんで眸の箱を持ってくの?!」

「神門、人目のつかないところはあるか?急ぎだ!」

「・・・それなら河川敷しかないよ!会場付近は盛り上がってるけど、それ以外はそうでもないと思う」

僕と雪華は家を飛び出して、人気のない下流の河川敷に向かった。

河川敷に到着し、雪華は風呂敷の結びを解く。中からは立派な箱が出てきた。








「雪華、開けていいの?」


「いいか、開けるぞ」

雪華は蓋を取った。

「ひっ・・・!」

僕の口からは情けない声が出た。雪華は表情一つ変えずに佇んでいる。

「こ、これは、どういうことなの・・・?!?!」

中には溢れるように人の目玉が詰まっていた。潤しい球体がゴロゴロと、埋め尽くされている。

驚く僕に雪華は紙を取り出す。紙には見知らぬ女性の写真がプリントされていた。

「え、この人が被害者・・・!!!!!!?????」

僕は被害者の人の名前の欄を見て声を失った。

「・・・わかるか?その被害者の名前は・・・・・・


























































作間眸だ。」