何だったんだ、今の・・・

What?
What?
What?




・・・西洋かぶれ。





何はともあれ助かったので、僕は自分の住家へと戻った。
少々焦げ臭いが、でっかいどー中肘栗毛を読むのに、そんなの関係ない。

相変わらず自分が廃人であることを改めて認識した。

マンガを読み終えたすぐあと。



コンコン。



戸を叩く音がした。
戸を開けると、尼さんが立っていた。

配達業者「尼ゾーンからです。ご予約いただいてた本を届けに参りました」

手にはでっかいどー中肘栗毛~実は旅していたのはでっかいどーではなく南海道でしたすみませんスペシャル~があった。

神門「おッ!やったー!あ、一文どうぞ」

配達業者「かしこまりました。これにサインお願いします」

僕は筆を取り出し、ピッと尼さんの持っている紙にサインする。

神門「♪~♪~(鼻歌)」

僕はでっかいどー中肘栗毛~実は旅してたのはでっかいどーではなく南海道でしたすみませんスペシャル~を抱きしめるように部屋に戻ろうと振り返った。

その瞬間、母さんからラリアットを食らった。地面に後頭部を強打した。クリティカルヒットだ。

神門「痛ぇぇぇ!!」

痛みに悶えるものの、絶対にでっかいどー中肘栗毛~実は旅してたのはでっかいどーではなく南海道でしたすみませんスペシャル~は離さない。抱きかかえたままだ。

母「無駄金使ってんじゃぁないわよぉ!でっかいどー中肘栗毛~実は旅してたのはでっかいどーではなく南海道でしたすみませんスペシャル~って高いんじゃないの!?だってスペシャル版なんでしょ!?」

神門「金出しても買う価値はあるからな!でっかいどー中肘栗毛~実は旅してたのはでっかいどーではなく南海道でしたすみませんスペシャル~は普通のでっかいどー中肘栗毛より7銭高いだけだ。大差ねぇよ!」

母「でっかいどー中肘栗毛~実は旅してたのはでっかいどーではなく南海道でしたすみませんスペシャル~なんて、すぐにほとんどが中古ショップに売りに行くでしょ!それまで待ちなさい!」