「あ……圭一……」



ドアの前には圭一が立っていた



よく見ると、圭一の頬には切り傷があった



「これ…どうしたの?」



指差すと、圭一は驚いたような顔をした



「お前…覚えてないのか?」



「なにが……」



もしかして、私がやったの?



それか……



「そういえば、蒼…じゃない、赤が、新しい人格が生まれた…って言ってた」



「は?」



「多分、鈴がさされたショックで……って、鈴はどうなったの!?」



私は鈴が刺されたことを思い出し、圭一に飛びついた



「あ、あぁ、幸い命に別状はないらしい。 だが、しばらく入院だそうだ」



「……よ、かったぁ…」



私そのまま床に座り込んだ